2019年10月8日

銀歯から白い歯へ

まず最初に、銀歯について『アマルガム』と『12%金銀パラジウム合金』についてお話しします。

■アマルガムとは

アマルガムは「歯科用水銀アマルガム」の略で、主に虫歯治療のため、使われる治療材料です。
米国では150年以上の治療実績があり、日本でも材料が安価で加工がしやすく保険適用されるため1970年代ごろまで頻繁に歯科治療で用いられていました。

以前、奥歯の虫歯を治療したことがあり、その部位に銀色の詰め物がある場合、それは、ほぼ間違いなくアマルガムだといえます。

広く普及していたアマルガムですが、1970年代をピークに、近年では使用量は減少しています。
現在でも保険が適応するので、医院によっては使用される場合もあるようですが、アマルガムの安全性を疑問視する声もあがっています。

◆アマルガムには高濃度の水銀が含まれています。

アマルガムは、銀・スズ・銅・亜鉛、水銀などが含まれる合金です。
(銀35% 錫9% 銅6% 少量の亜鉛  残りの約50%は水銀)

アマルガムは唾液が電解液として作用するためが腐食し、果物・野菜・コーヒー・お茶などの酸も、化学反応を引き起こす要因となります。
また、物を噛む際など摩擦が生じた時に、その熱で水銀を含んだ蒸気を発生するともいわれます。

その結果として、水銀の粒子や水銀の蒸気が体内に流出し、自覚のないままに吸収され、腎臓、肝臓、脳などに蓄積される可能性があります。

◆水銀の有害性。さまざまな症状と、胎児への影響

水銀の有害性は広く知られていますが、お口の中の水銀化合物も、全身の健康に悪影響を及ぼします。

まず、口腔内の他の歯科材料による金属アレルギーと同じように、イオン化した水銀化合物が体内に入り、蛋白質と結合すると、それによって過剰反応が引き起こされることになります。

蒸発した水銀の蒸気を吸い込むと、すぐに組織の中に吸収されて細胞膜を通って拡散してしまいます。
水銀は、人体に有害な物質の中でも神経毒性の強い物質です。

全身にあらわれるさまざまな不快な症状
【感覚異常・不眠・神経的なイライラ・頭痛・めまい・アレルギー・原因不明の痛み等】
は、もしかしたらお口の中のアマルガムのせいなのかもしれません。

実際、アマルガムを除去することで症状が改善されるケースも、少なくありません。

また、子供を希望する女性や妊産婦の方にとっては、アマルガムはさらなる危険を秘めているといえます。
水銀のために妊娠しにくくなるという報告があるうえに、水銀が胎児や母乳にまで届く怖れがあるというのです。

1998年4月、イギリス厚生省は妊婦にアマルガムの詰め物をしないように警告を発しました。
医療先進国のスウェーデンでも、1987年に政府が同様の発表をしています。

■12%金銀パラジウム合金とは

『12%金銀パラジウム合金』は、世界中で日本だけしか使用していない金属で、この金属が保険の詰め物として認められたのは、1960年戦後間もない頃からです。

当時、国は「銅亜鉛合金」を保険診療の中に組み込もうとしましたが、あまりにも生態に害のある金属だったため「歯科用金属規格委員会」は総医療費や日本の経済力からみて、貴金属に替わる安価な代用金属として開発された「12%金銀パラジウム合金」をもって許容限界とし、出来るだけ早い時期に「金合金」へ移行すべきであることを委員会報告書で発表しました。

しかし…時は過ぎ、いつの間にかそのことは忘れ去られ、現代に至っているのです。

約50%の人に金属アレルギーが発生するということがわかっているなか12%金銀パラジウム合金に含まれる成分は、金12%・パラジウム20%・銀50%・銅16%・その他2%(亜鉛、インジウム、イリジウム等)を含んでいます。

ドイツやスウェーデンでは、保健省が歯科業界に対して、
「幼児及び妊婦に、銅を含有するパラジウム合金と、水銀・銀アマルガム合金を使用しない」
という勧告を行ないました。

ドイツなどの医療先進国では、パラジウムが体に与える悪影響を考慮して、パラジウムフリー(パラジウムを含まない、パラジウム0%)の金属を使うことを強く推奨しており、外国製の日本向けの歯科金属のパンフレットでも、「この金属はパラジウムを含みません」ということをわざわざ謳っているほど、パラジウムは身体に良くないと広く認識されています。

身体に合わない金属を外すことで、金属アレルギー、アトピー性皮膚炎、掌せき膿胞症、肩こり、腰の痛み、背中の痛み、偏頭痛、鼻づまり、目の重み、股関節の痛み、足の痛み、首筋のこり、腹痛、めまい、冷え性、不安感、イライラといった症状が改善するという声もでています。

■銀歯から白い歯へ
アマルガムやパラジウム合金を、日本では“今まで何も問題がなかった”という理由で使い続けられています。

手足から全身の原因不明の湿疹やカラダが痒くて夜よく眠れない、という方が銀歯をとりのぞきカラダに優しい材料で治療しなおすことで劇的に改善した、という例はたくさんあります。

人体に悪影響を与えているかもしれない材料ですので、当院では銀歯から他の素材への詰め替えをおすすめしています。