2016年9月26日

むし歯の予防について

本日は虫歯の予防法について少しブログに書かせて頂きます。

【むし歯のメカニズムがわかればむし歯はこわくないです】

■「むし歯菌」「糖分」「環境」「時間」、この4条件がそろうと、むし歯ができます。

砂糖=むし歯の原因というのは大きな誤解なんです。
歯磨きなどによって、むし歯菌をきちんと退治しておけば、
甘いものを食べてもむし歯にはなりにくいです。

むし歯を受け入れる歯があり、口の中のむし歯菌が糖分を取り込み、
一定以上の時間を経過してはじめて、むし歯ができます。

■むし歯になるかならないかは、おやつを食べるタイミングも関係します。
ふだんは中性に近い口の中も、ものを食べると酸性に傾きます。
だ液の働きで口の中は自然に中性に近づこうとはしますが、間食が多いと
だ液の働きが間に合わず、常に酸性の状態に。むし歯になりやすくなるのです。
おやつを食べるなら食事とセットにしてください。

■むし歯になりやすいおやつと、むし歯になりにくいおやつがあります。
すべてのおやつがむし歯をつくるわけではありません。
チーズやナッツは口の中を酸性にしにくい食べ物です。
甘いものでも口の中をさっと通り過ぎるゼリーなども、むし歯をつくりにくい
おやつです。
逆に気を付けたいのは口の中に留まりやすい甘いもの。
アメやチョコレートなどは要注意が必要です。

【もっとも強力なむし歯菌「ミュータンス菌」の感染を防いでください】

■ミュータンス菌は、身近な人のだ液によって感染します。
感染を防ぐには周囲のみんながきちんとケアすること。
身近な人たちのミュータンス菌の量が減れば、感染の確率は低くなります。
大人がかんだものは、口移しであげないでください。
とは言ってもあまり神経質になりすぎて、キスやほおずりなどのスキンシップまで
やめる必要はありません。
身近な人々がきちんとケアしたうえで十分なスキンシップをしてください。

【子どものむし歯を減らす、究極のむし歯予防】

■フィンランドで行われている、むし歯予防に大切な4つの要素。
フィンランドは町・保健所・学校が一体となって、むし歯予防に取り組み、
子どもたちのむし歯を減らしました。
その、むし歯対策の中心になったのが、「歯磨き」「正しい食生活」
「定期健診」「フッ素」の4つの要素です。
これらを徹底すれば、日本でもむし歯は必ず減らせるはずです。

■汚れ落としだけが、歯磨きの目的じゃない。
歯磨きには汚れ落としの他に、もうひとつ大切な目的があります。
それは歯を強くするということ。生えてきたばかりの歯はとても弱く、
強化することが必要。そこで欠かせないのがフッ素入りの歯磨き剤です。
フッ素入りの歯磨き剤で歯をみがけば、歯磨き剤に含まれる微量のフッ素の
作用で、歯は少しずつ強くなっていきます。

■いま日本でできるむし歯予防。
・正しい食生活をこころがけ、親子そろってむし歯を予防する。
・歯磨きをしっかり行う。
・シーラントを利用する。
・歯の定期健診やフッ素塗布を行う。
・むし歯のリスクを診断してもらう。

■乳歯のむし歯を放っておくと、永久歯にも影響します。
「そのうち生え変わるから」と、乳歯のむし歯を放っておくのは禁物。
口の中にむし歯菌が増えてしまうばかりでなく、早期にむし歯などで乳歯を失うと、
永久歯の歯並びやかみ合わせにも影響が出てしまいます。
将来むし歯で悩まないために、乳歯のうちからのむし歯予防と適切な治療が大切です。

【予防に、治療に、小児歯科を積極的に利用してください】

■むし歯かなと思ったら、迷わず小児歯科へ。
「あれっ?これってむし歯かな…」と、仕上げみがきの途中などに、
子どもの歯の異常に気づいたら、なるべく早く小児歯科に相談しましょう。
小児歯科の看板を掲げる歯科医なら、デリケートな乳歯に配慮した、
負担の少ない治療を心がけてくれるはずです。

まずは「小児歯科」の表示をチェック。
歯の治療の基本は大人も子どもも変わりありませんが、小児歯科では永久歯も視野に入れながら、
むし歯予防、歯並びの管理など、的確な診察と指導を行ってくれます。
必ず「小児歯科」の表示をチェックしましょう。

■歯磨き指導や、フッ素の塗布について質問してください。
「小児歯科」の表示があっても、どんなところか分からなくて不安なら、
「子どもの歯磨き指導をしてくれますか?」「子どもの歯にフッ素塗布を行ってくれますか?」
などの質問をしてみましょう。
子どものむし歯予防に熱心な歯科では歯磨き指導を
大切に思っているはずです。