2016年2月8日

歯磨きについて

日本の成人の8割以上に歯周病があるという事実がご存知ですか?

歯周病は原因となる細菌をしっかり除去することで十分に防ぐことができます。

歯磨きは、そのうがいでは取り除けない細菌の塊である
歯垢を取り除く事が目的なのです。

また歯磨きには

1.歯肉炎を治すことが出来る
2.歯の表面についた虫歯菌を取り除く
3.歯周病の治療の一つ
4.口臭を防ぐ
5.インフルエンザの予防にも効果あり

というような効果が見込めます。
ただ歯磨きも上手に磨かないとその効果は半減致します。
せっかく毎日歯を磨くなら正しい歯磨きをして健康な歯を手にして下さい。

歯磨きのNG集患
① 力を入れてゴシゴシ磨く
② 歯磨き粉をたっぷりつける
③ 歯磨きは朝と寝る前だけ
④ 歯磨きは歯ブラシだけ
⑤ 歯ブラシのついでに舌もこする

NG集患 ① 力を入れてゴシゴシ磨く
力を入れて磨けば磨くほど汚れがよく落ちるような気がしますが強く押し当てると歯ブラシの毛先が寝てしまいかえって汚れがうまく落ちません。

歯垢を除去するために最適な歯ブラシ圧は200gと言われておりこれは歯ブラシが歯に軽く触れる程度なのです。
ブラシが曲がらないくらいの力で毛先を歯と歯茎に当てて小刻みに動かしてください。

NG集患 ② 歯磨き粉をたっぷりつける
歯磨き粉は歯ブラシに1cm程度のせた状態で歯磨きをしてください。
歯磨き粉を使った方が歯垢は取れやすいです。
歯磨き粉が苦手な方は歯磨き粉をつけずに磨いて、最後にフッ素洗口を行うと
効果的です。

※歯ブラシを濡らしてから歯磨き粉をつけるのも×
泡立ちやすくなりますし、歯磨き粉が流れてしまいやすくなります。

NG集患 ③ 歯磨きは朝と寝る前だけ
皆さん歯磨きはいつしていますか?
眠っている間は口腔内の唾液の力が弱まり細菌の活動が活発になるので、就寝前と起床後の歯磨きが重要なのは周知の事実ですが、ここでは食後の歯磨きの重要性についてお話します。

唾液の力によって虫歯菌の出した酸が中和されることを知っています。
歯は虫歯菌の出した酸によって溶かされ、虫歯になります。
そのため歯磨きは食後すぐではなく、唾液が酸を中和した後の30分後くらいに磨くのです。
しかし、唾液の中和する力が弱い方は食後すぐ磨いた方が虫歯ができにくいのです。

NG集患 ④ 歯磨きは歯ブラシだけ
虫歯の90%は歯と歯の間からできているのです。
そして歯と歯の間は歯ブラシでは磨けず、デンタルフロスを使わなければ虫歯の原因である歯垢を落とすことができないのです。

日本でのデンタルフロスの使用率はたったの20%です。
少なくとも1日に1回は歯磨きの後にデンタルフロスを使いましょう。
歯間ブラシは部分的にしか歯垢がとりにくいため、歯の側面をまんべんなく掃除ができるデンタルフロスがおすすめです。
ひも状のものが使いづらいと感じる方には最近では柄のついているものも売っていますのでご自分の使いやすいものを探してみてください。

NG集患 ⑤ 歯ブラシのついでに舌もこする
鏡の前で自分の舌を出して見てみると特に中央や奥の方に白い汚れがついているように見えることはありませんか?
これを舌苔といいます。最近これが口臭の原因とされ気にする人が増えてきているため、歯ブラシでゴシゴシと舌を磨いている方がいますが、これはやってはいけません。

舌の表面には細かいヒダが生えておりここに味覚を司る器官があるのですが、非常に繊細なため歯ブラシでこすると傷ついてしまい味覚に悪影響を及ぼしたり、強い刺激によって表面が変質し逆に汚れがつきやすい状況になります。
舌苔は誰でも自然につきますが食事や唾液の作用で問題のない程度に浄化されるので、基本的にはケアは不要です。

どうしても気になる方は専用の舌クリーナーが販売されていますので
こちらを使って優しくケアしてあげてください。

— まとめ —
歯医者さんで定期的に検診を受けるのも大事なことですが、何より大切なのは毎日する歯磨きです。
毎日する歯磨きだからこそきちんとできなければ、歯周病や虫歯のリスクはどんどんあがります。
正しいやり方を身につけて虫歯や歯周病とも無縁でいられ、ひいては前身の健康にも大きく貢献することになります。